内部流班

軸流圧縮機の失速特性改善に向けた翼端漏れ流れの計測

M2 岡 優介

軸流圧縮機は扇風機のように環状に並んだ羽根と、それを囲う外側のケースがあります。このケースの内側に溝加工を施すと圧縮機の安全性が高まることがわかっており、今日の航空機では広く用いられています。これはケーシングトリートメントという技術で、外側のケースと羽根との隙間を流れる空気が、羽根に対して良い作用を及ぼしているということがわかっているのですが、圧縮機の効率が低下してしまうという欠点もわかっています。私たちは羽根と外側のケースの隙間を流れる空気の流速を、レーザーで流速を測る装置を用いて計測することにより、安全性と圧縮機の効率を両立する技術の発見を目標に研究しています。

レーザー流速計を用いた測定の様子

圧縮機翼列の翼端漏れ流れ制御による失速特性改善

B4 佐藤 拓

実験で様々な模型を試すためには模型製作に多大なコストと時間がかかってしまいます。そこで、コンピュータによる数値解析を様々な形状に適応し、軸流圧縮機内部流れの改善に適した形状を見つける研究を行っています。そして、その結果に基づいて模型を実際に製作し実験を行い、実験結果と数値解析結果の比較を行っています。

剥離している時の圧力分布と流線

軸流圧縮機性能向上のための直線翼列風洞の周期性改善

B4 髙島 涼太郎

環状翼列では隣り合う翼の流れは周期的に繰り返しますが、直線翼列では両端に始点と終点が存在するため、流れに周期性が確認できなければ、計測データの信頼性が確保できません。本研究では、本研究室内にある直線翼列風洞において、実験条件毎に要求される周期性の確保を目標とし、作成した計測機器を用いて、風洞内の流速分布を検証し、流れを調整する機構を製作、評価しています。

環状翼列と直線翼列の関係

熱線風速計を用いた実験の様子