外部流班

M2 濱中 峻匡, 廣田 知大

M1 武田 明樹

B4 尾崎 絢音, 東谷 涼平

輸送機器の外部流れの解析

皆さんが日常で目にする車や航空機、電車に船などの輸送機器は、現代社会の物流において大きな役割を担っている一方で、環境への影響も指摘されています。外部流班ではこれらの輸送機器を対象として、主にコンピュータを用いて計算を行うことで流体の流れを再現し、様々な研究課題に取り組んでいます。また、本学所有の風洞実験設備を用いて模型回りの流れを測定し、計算結果との比較検証を行っています。現在は翼の空力性能改善や翼から発生する騒音の低減、船舶の推進性能向上を目的として日々研究しています。

翼端渦を抑制する翼端の形状模索

M2 濱中 峻匡

航空機は飛行するために翼上下面の圧力差を利用しますが、圧力のより高い翼下面から翼上面に回り込む翼端渦が発生します。この渦生成が抗力となって航空機の空力性能に悪影響を及ぼしています。そこでコンピュータによる数値流体解析によって翼端形状による空気の流れの変化を調べることで、この翼端渦を抑制し、翼の空力性能向上を目指しています。

翼端部分での流れの様子

船舶におけるビルジ渦の発生抑制に向けた船尾フィン開発

M2 廣田 知大

大型船では、船尾で発生するビルジ渦によって船体抵抗の増加やプロペラ効率が低下します。本研究では、コンピュータで流体を解くCFDを用い、船尾にフィンを取り付けたことによる流れの変化を数値解析しています。得られた結果をもとに流動の制御方法を考察することによって、ビルジ渦の抑制を目指した研究を行っています。

船尾フィン近傍の流線

本学風洞を用いた実験環境の構築

M1 武田 明樹

学が所有する風洞実験室では、出力可能な最大風速設置可能な翼モデルの大きさの関係から、主にUAV(無人航空機)サイズの航空機を対象とした実験環境の構築を目指しています。

本学風洞の全体写真

回転模型を用いたフラップの剥離制御

B4 尾崎 絢音 (2020年度卒 佐々木 蓮)

航空機の主翼に取り付けられるフラップは展開することで低速域での揚力を稼ぎ、離着陸時の安全性を高め、滑走距離を短縮することができます。より揚力を稼ぐにはフラップ角を大きく設定するという方法がありますが、上面で剥離が発生しやすくなります。本研究では、翼面を動かすことで流体に運動量を与えることで剥離を抑制し、フラップ機能の向上を目指しています。

フラップ上面に生じた剥離

翼型まわりの流線分布 ((左)フラップ上面が動いていない場合,(右)一部が動いている場合)

飛行機の翼周辺から発生する騒音の低減

B4 東谷 涼平

飛行機の離着陸時に展開される高揚力装置は、騒音の原因の1つとなります。そこで、コンピュータを用いて空気の流れを解くCFDにより、騒音の原因となる音源部を見つけ出し、空気の流れを改善することによって騒音の低減を目指しています。

後縁を切り落とした翼型まわりの空気の流れ